シンガーソングライターのイトウカオルさんに取材をしました。
ピアノの弾き語り、まっすぐな歌詞に美しいピアノの音色、そして凛とした歌声に心が揺さぶられます。
音楽に対する想いや楽曲制作秘話などをお話いただきました。
イトウカオルさんの人柄もとても素敵でした!
ぜひご覧ください!
音楽のジャンルは何ですか?
ピアノはクラシック系出身ですが、実は自分でも属するジャンルがよくわかっていません。何かに答える時は「POP」か「SingerSongwriter」を選ぶことが多いです。
音楽を始めたきっかけは何ですか?
ピアノは3歳からヤマハの教室に通いました。
親が女の子にはピアノかバレエを習わせたいと思っていたようで、ピアノを習うことになりました。
初めてのピアノの発表会では素敵なドレスを着て「となりのトトロ」を演奏しましたね。
普段とは違う舞台の空気に緊張はしましたが、舞台から客席を見た時の風景は当時から好きだったと思います。
教室ではピアノ演奏の実技指導以外に音楽力を養うレッスンもあり、ソルフェージュ(渡された楽譜を見て音名で歌う)が特に得意でした。
曲を作り始めたのはいつ頃ですか?
学生時代は多感な時期でもあり、中学高校くらいから作詞作曲を始めましたね。
高校では演劇部に所属したのですが、早口を治したいことが理由でした。
結果、滑舌の良い早口になりました(笑)!
ピアノのレッスンは18歳で辞めたのですが、音楽作りは引き続きやっていました。
大学生になって軽音部へ!KeyではなくまさかのVo!
大学生で軽音部に入ったのですね?
はい、大学生になって軽音部の先輩に誘われて入部しました。
キーボードとしてバンドを組もうとしたところ、まさかのキーボード志望の人が多くて飽和状態だったんです(笑)そこで1年生同士で組んだバンドで、私は声が大きく、歌うことも好きだったのでお試し感覚でボーカルになりました。
Whiteberryの「夏祭り」を部活の夏合宿で披露したのが思い出ですね。
その後はボーカルがメインだったので、しばらく鍵盤を触らない日々が続きました。
音楽よりも演劇に力を入れている時期もありました。
上京して就職、そしてバンド結成
就職を機に上京して、誰も知り合いがいない状況だったので、バンドを組もうと思いました。
掲示板で募集した人とバンドを組んだのはいいですが、みんな社会人でなかなか都合が合わず、思うように動けないことにもどかしさを感じました。
それもあり、この頃からiPadのGarageBandというアプリで楽曲制作を始めたんです。
沢山曲を作り、ソロ活動を開始したのですが、ライブイベントに行くとアイドル扱いされることも多く悩みました。この頃は現在みたいにピアノの弾き語りではなく、オケを流して歌うスタイルでしたが、もっと演奏したいという気持ちから、ピアノ弾き語りに転向していきました。
はじめてのライブのエピソードを教えてください。
私の曲に「熱唱」という曲があるのですが、初めてマイクを握った時の気持ちや、大学生の頃にライブハウスで演奏した時の気持ちがベースになってできた曲です。
自分たちにだけ光が当たっているけれど、思った以上にお客さんの顔もよく見えて、緊張と高揚感でゾクゾクしましたね。正直記憶があまりないですが、気持ちが走って演奏も早くなるし、声は裏返るしで大変だったと思います。そんな中、オーディエンスはみんな仲間たちだったので、支えてもらったのは大きいです。
曲にはどんな想いをこめて制作していますか?
自分の本音を届けるための曲と、完全にフィクションとして演じる曲があります。
歌詞を重視していて、耳と心に残るフレーズでありたいと思っています。
嘘をつくことが苦手なので、仮にフィクションの歌であっても嘘はつかないのがポリシーです。
例えば、自分が心からそう思っていない限り「夢に向かって!」などの言葉は使わないですし、フィクションの曲の場合でも、曲中の人物の本音として歌うようにしています。
もちろんフェイクは入れますし、強がりな表現もあります。
誰かのために音楽をしているわけではないですが、その中で誰かに偶然寄り添えたら嬉しいですね。
大失恋した時には、自分の失恋ソングで大泣きしたことがあります。
どんな環境で楽曲制作をしていますか?
アイディアや歌詞、メロディーが降りてきたときにマイペースに作っています。
外出時にはスマホのメモや録音機能を使って溜めておいてますね。
他の人のライブを見た時にもインスピレーションが浮かびやすいので、メモをして残したりもしています。
盗作とかではなく、浮かんだアイディアを残しているという感じです。
創作の際に刺激を受けているものはありますか?
創作の際には、私は何かしら感情を揺さぶられないといけないようで、
例えば他の人のライブや感動的な物語などがインスピレーションにつながります。
過去にラブソングが全く作れなかった頃は、テレサ・テンさんの曲の歌詞や、手元にあった色々な漫画を読み込んで「もし私がこの人だったら・・・」と感情移入したら作れたことがあります。
最近だと「アザラシ幼稚園」(※注釈:オランダにあるアザラシの保護施設)を見て、1年間何もインスピレーションが降りて来なかったのに、突如3曲できたんです。
懸命に生きようとしている命や尊い保護活動を見ていて普段使わない心の筋肉が動かされたのかもしれません。
ライブで工夫していることはありますか?
曲中の喜怒哀楽や感情の動きは「嘘」にならないように、予定調和にならないように、本気でやっています。
演劇の経験があったので、それはプラスに働いていると思いますしよかったです。
私の曲の中にウクライナ侵攻を題材に書いた曲で「Мир」という曲があるのですが、この曲は感情の動きも激しく、歌っている時に怒り疲れることもあります。
あとは、ストーリーを伝えたいので、できる限り歌詞を聞き取りやすく心がけていますね。
影響を受けたアーティストがいれば教えてください。
阿部真央さんですね。
高校生の頃から好きで、色々な声で色々なテーマの歌を歌うところが特に魅力的です。
今後の夢や目指す姿はありますか?
ここ数年の自分の気持ちは「星空に生きる」という曲に反映しています。
年齢的にいつまで「イトウカオル」を続けられるのかとは思いますが、
ママになっても音楽を続けている方、ブランクがあっても復活する方などとの出会いもあり、少しずつ希望を見出しているところです。
武道館に立ちたいとか、キラキラした夢は語れないですが、できるところまで、やれるだけのことをやっていきたいです。
誰かにとって「イトウカオル」が心の支えだったりしたらとても嬉しいです!
最近あった嬉しい出来事はありますか?
イトウカオルの→YouTubeの登録者数が800人を超えたことですね。(2025年1月29日現在)
あと最近ウクレレを始めたのですが、家で軽く鳴らすだけでも楽しいです!
ファンの方にひとことお願いします!
感謝しかないです!見つけてくれてありがとう。いつもありがとうございます!
現在決まっているライブ情報!
イトウカオル1st ワンマンライブ「夏が来る前に」
日時:2025年6月7日(土)開場15:00 / 開演15:30
会場:真昼の月夜の太陽(〒169-0072 東京都新宿区大久保2-6-16 平安ビル地下1階)
料金:【来場】前売券: 3,400円、当日券: 3,900円 / 【配信】2,500円
ライブ詳細ページはこちら!
真っ直ぐで誠実なイトウカオルさん。
その姿勢は音楽に対しても表れています。
彼女の歌声、楽曲に触れると心が軽くなったり、前向きに進めるような力をもらえます。
この取材ではイトウカオルさんの素顔もお伝えできたと思います。
これからもイトウカオルさんを応援していきましょう!
「イトウカオル」プロフィール
名前: イトウカオル
誕生日: 7月29日
出身地:愛知県名古屋市
使用マイク: ORB CF-3 Artemis など
関西の大学を卒業後、就職で上京し、2017年6月にシンガーソングライターとして活動を開始。
まっすぐな歌声と、どこか懐かしい感じのメロディが特徴。
生きていくうちに感じる様々な感情を表情豊かに歌っている。