ピアノの音色で始まる優しいバラードの楽曲です。
アオイエマ。さんの語りかけるような歌声に、彼女の世界観に浸ることができます。
長い夜、朝がくることが怖くもある心情を抽象的に表現している歌詞は何度も繰り返し聴きたくなります。
最後にはどんな心境の変化が訪れるのでしょうか。
彼女らしい優しいエールを感じます。
歌詞に迫る
サヨナラ僕が愛した日々よ
涙の跡がまだ残ってるけど
いつかはきっと明日が来ると
笑顔をただ贈れるように
僕が愛した日々になぜサヨナラをしなければならないのでしょうか。
新しい明日に向かって、涙した日々とお別れするという前向きな想いが込められているのかもしれません。
”いつかきっと明日が来る”ということは、明日自体は誰にでも平等に訪れるものの、
自分らしい明日はまだ ということかもしれないですね。
サヨナラ日々よ 長き夜よ
僕は今日も朝が怖いよ
優しい嘘を抱きしめながら
ただ夜が明けるのを待っていた
夜は長く、朝がくるのが怖い。
朝に対峙する自分の気力がない時などはこのような気持ちになりますね。
優しい嘘とは何を指すのでしょうか。
これからどんな明日が来るか
今の僕はまだ分かってないけど
いつかはきっと間違ってないと
笑顔でまた語れるように
自分の進む道に不安もありますが、きっと振り返った時には間違いはないと思いたい。
誰でも今の道が正しいのか、生き方に悩むものですが、後から振り返るとトータル良かった!ということが多いものですね。
何度か”笑顔”という単語が出てきますが、笑顔でいられるかがひとつのバロメーターになっているのかもしれません。
サヨナラ日々よ 長き夜よ
僕は今日も耐えて逝くから
悲しい嘘を抱きしめながら
まだ夜が明けるのを待っていた
”耐えて逝く”とは、死を連想される表現ですが、実際に死ぬのではなく
自分の心が夜から脱皮することを示唆しているようです。
先ほどは”優しい嘘”でしたが、今回は”悲しい嘘”です。
嘘にも種類がありますが、嘘は時として人を傷つけることもあれば、誰かを救うこともありますね。
怖かったのは知らなかったから
美しく見えたのは 離れてたから
強がったのは守るためだから
嗚呼限界は何処だったかな
どの表現も納得ですね。
知らないが故に怖いと感じることは多々あります。
美しいものも近づくと違うことはありますね。
守るために強がることもあるでしょう。
ここで伝えたいのは、過去の自分の行いや振る舞いを振り返っての感想だということです。
サヨナラ日々よ 長き夜が
明けた今日は恐れないから
愛しい嘘を抱きしめながら
あふれた朝陽を眺めていた
朝が来ることに恐れていた自分も、今日は恐れない。
そして嘘は嘘でも”愛しい嘘”を大事に、朝を歓迎しています。
過去の自分と今日からの自分の心境の変化があったのが見て取れます。
冒頭に出てきた、”自分らしい1日”をようやく手にしたように感じます。
最後に
心境の変化や戸惑い、生きるうえでの葛藤を綴っています。
何度も表現を変えた”嘘”という言葉が出てきますが、楽曲全体の中で同じ嘘でも印象が変わります。
冒頭では明日がくること、今日がくることが怖かったのが、最後には恐れない自分になっています。
前向きに明るさを取り戻したような雰囲気です。
彼女の優しい歌声に耳を傾けながら、MVも一緒にご視聴ください!