Akiさんの「みちわたる」をご紹介します!
SNSを中心に活動のシンガーソングライターのAkiさんの2024年7月に発表した楽曲です。
人生を歩むうえで、重たい足枷は切り捨てて前進したい、そんな想いが歌詞に込められています。
MVではAkiさんが歩く姿をスローモーションで映しています。
楽曲の世界観とマッチして非常にかっこいいです。ぜひご視聴ください。
歌詞に迫る
欲張りな足元で
生きてきたから
僕はいつの間にか
僕を置いて来たまま
”欲張りな足元”とは、自分の思うままに人生を歩んできたことを指すのでしょうか。
そんな自分をいつの間にか置いて来てしまったようです。
人生の半ばで、一度自分の歩いてきた道を振り返るような感覚を覚えます。
道はただ沈んでいく
音も立てずに
僕はまだ違う景色を見たいのさ
”道”は人生を指しているのかもしれません。
自分がまだみたことのない景色を求めて歩き続けます。
舟は進む
脚は速く
明日が明ける
事も待てないみたいだな
自分という舟に乗り、人生という海を航海する中で、
明日になることも待てないほどに興味関心や未知の出来事に期待をしています。
同じことの繰り返しで、日々に彩りがなかったり、明日が来ることが待ち遠いと思えなくなっている人もいる中で、前進することを恐れない素敵な姿勢です。
後に続くのは
長い波の跡
いまにも今日から
呑まれるのを
舟が通った跡には白く波が立ち、道のように続いています。
進んでいる以上、その道はどんどん連なっては消えていきますが、今日という一歩に呑まれてしまいそうなイメージなのかもしれません。
刻んでたはずの跡
また消えて行く
まばたきの間で
何を置いて来たのか
先ほどの波の跡のように前進する度に道は刻まれているのに、どんどん消えていってしまいます。
人生に置き換えてみると、消えてしまった波の中には何があったのでしょうか。
消えた波の跡を見つめながら自分に問いかけます。
増えてゆく足枷は
錆びつく前に
剥がすたび流れる血と捨てて行け
”増えてゆく足枷”とは、歳を重ねて生きているうちに自分を縛るものを指します。
悪いことばかりではありませんが、身軽で自由だった子どもの頃から比べると、
大人になる過程でそれはどんどん増えていくのです。
そんな足枷が錆びてしまう前に、剥がして捨てていきたい。
いつだって何かに囚われるのではなく、思うがままに生きていきたいという強い気持ちが読み取れますね。
舟は渡って行くのさ
舟という自分の人生を俯瞰してみていますね
息は白く澄んでいた
遮るものは無かった
それは違う運命の
知らない誰かの未来さ
白く澄んだ息、障害物のないまっさらな景色は他の誰かの人生。
自分にしか見えない景色と、他人の人生からしか見えない景色は交わることはありません。
夢には見た様な
景色がある場所へ行けよ
舟は進む
脚は速く
明日が明ける
事も待てないみたいだな
そんな他人の人生をみて、いつか夢に見た様な何かがみえる(景色のある)場所へ行けと伝えています。
まだ走り出した舟に対して、そう思ったのでしょう。
後に続くのは
荒い波の跡
いまにも今日から
呑まれるのを
舟を連れてくのさ
前半では”長い波の跡”でしたが、ここでは”荒い波の跡”になっています。
長く生きている人の過去、今走り出した人の猪突猛進な現在、波はそんな人生を模しているかのようです。
走り出したばかりの荒い波を立てる舟を、今日は呑み込むように連れていきます。
最後に
いかがだったでしょうか。
心に訴えかけてくる歌声、そのインパクトは一度聴いた時から忘れません。
人生という名の航海を、自分という名の舟を比喩して歌詞は進んでいきます。
サビでは疾走感もあり、舟が進むような感覚を覚えますよね。
Akiさんの世界観をぜひご堪能ください!