4人組ガールズバンドのちゃくらさん、どんどんかっこいいバンドに進化していますね!
今回はそんな彼女たちの楽曲、「 一、人」をご紹介!
イントロのギターが耳に残り、楽曲全体にキャッチーさと切なさが混在しています。
歌詞には夏とともに、君の隣にいた私も去らねばならぬ寂しさが込められているようです。
君のことが好きでずっと一緒に生きていきたいけれど、君にとって私は困らせてしまう存在。
MVでは各メンバーがそれぞれの人格でこの楽曲の世界観を表現していて、思わず意味深なメッセージを探りたくなってしまうほど。
そんな「 一、人」の歌詞を考察してみます。
歌詞に迫る
「私弱いからさ、あなたが覚えてないこともずっとおぼえてるよ」
「私弱いからさ、あなたに縋ってて生きていきたいな」
あなたのことが大事で、あなたとずっと一緒に生きていきたい。
この気持ちに変わりはないけれど、”私弱いからさ”と前置きして伝えるところが、もしかすると相手からは重たいと思われてしまうのかもしれません。
私からしたらそんなつもりはなくても、相手にとっては少し怖いと思ってしまうのでしょうか。
”一緒に”ではなく、”縋って”生きていきたいという表現が私らしさを出しています。
あなたがいないと生きていけないという意味合いも含んでいそうです。
そんな自分を相手は受け止めてくれる、と信頼しているのでしょう。
満喫で見た邦画 結末は二人とも知ることはなくて
でもそれで良かった それが良かった
私のめんどうな所あなたは「繊細だ」と応えて
私はそのとき今消えてしまいたいと思ったんだ
結末を知ることがなかったのは、最後まで見る時間がなかったのでしょうか。
結末を知らないことで、あなたとの未来も終わらずにこのまま続くような気持ちになります。
あなたから「繊細だ」と言われることに消えてしまいたいほどの思いを抱くのは、図星だからなのか自分でも苦しくなってしまうのですね。
あなたには言われたくない、思われたくない、そんな気持ちが伝わってきます。
あえて”めんどう”とは言わず、”繊細”と言い換えるところがあなたの優しさなのかもしれません。
ゆく夏 不順に 故にさよなら
良いことは生きてないと起こらないなんてのは嘘だし
ゆく夏 矛盾に 憂いさよなら
綺麗事とか全部腐ればいいのに
夏が過ぎていく。それと同じくあなたとも別れがくる。
”不順”と”矛盾”は韻を踏んだ歌詞になっていますね。
目の前のこと、今自分に起きることが受け入れられない、受け入れたくないという気持ちが表現されています。
あなたと別れることは本意ではないのです。
生きていたって良いことは起きないではないか、という揶揄も含まれていますね。
「お互いのため」は全部君を守るための言葉でした
「僕は君の存在で満たされるけれど、
君は僕に触れてないと泣いてしまうから、」
君は犬みたいだって頭を撫でて
曖昧な感じで なだめて終わって
二人のバランスが徐々に崩れていってしまったのでしょうか。
「お互いのため」に離れよう、別れようとよく聞きますが、まさにそれは一方の言い訳で、
本当にお互いのためではないことは私自身が一番わかっています。
なぜなら、私はあなたとずっと一緒にいたいのですから。
ちょうど良い距離感が掴めず、相手から離れることを提案され、どうしていいのかわかりません。
お互いのちょうど良いバランスをとるのはなかなか難しいですよね。
居酒屋で飲むお酒の味は二人ともよく分かってなくて
でもそれで良かった それが良かった
私のすぐに泣くところあなたは「素直さ」だと答えて
私はその時今消えてしまいたいと思ったんだ
お酒の味をどちらかがわかっていたら、また違う結末だったのでしょうか。
同じ立場、同じ気持ちでいることに安心して、このままずっとお互いに味がわからないままでいたいと思ってしまいます。
「素直さ」と言われることに対し、相手が気を使ってオブラートに包んで言葉を選んでいると感じたのかもしれません。私自身、すぐに泣くことはしたくないし、やめたい。でもそれができません。
だからこそ相手からそう言われると辛くなってしまいます。
ゆく夏 不順に 故にさよなら
良いことは生きてないと起こらないなんてのは嘘だし
ゆく夏 矛盾に 憂いさよなら
綺麗事とか全部腐ればいいのに
”綺麗事とか全部腐ればいいのに”という言葉の裏には、頭ではわかっているけれど、現実そんなに簡単にいかないことを示唆しているのかもしれません。
「そんなことわかっているよ、でもそれができないんだよ!」というようなメッセージが隠れているのではないでしょうか。
最後に
いかがだったでしょうか。
大切な相手と同じ温度で、同じ距離感で一緒にいたいけれど、なかなかうまくいかずにそれが叶わない寂しさをのせて歌っています。
同じような経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
言葉で伝えても、相手からなだらめられて結局離れる結果になってしまう。
夏の終わりとともに、彼との関係も終わってしまうような切ない歌詞ですが、共感します。
途中から楽曲の雰囲気もがらりと変わるところがありますが、気持ちの変化を表現しているのかもしれません。
心揺さぶられるこの楽曲をぜひ何度もご視聴ください!