goat Lifeさんの「 水仙 」をご紹介します!
男女ツインボーカルで、透明感溢れる爽やかな楽曲になっています。
水仙という花をご存知でしょうか?
人生の終わりが近づくまで水仙の花を育て、時の経過や自分の価値観の変化などを表現していますね。
MVでは実際に水仙の花をスケッチする風景や、美しい自然の中を歩く姿が楽曲にマッチしていました。
ここからは歌詞の考察をしていきます!
歌詞に迫る
この髪の毛の色が抜け落ちるその日まで
水仙の花を育てていた
空想の世界の君は絵画そのもので
この距離を繊細に感じとってしまう
”自分の髪の色が抜ける落ちる”という表現は、歳をとることを意味しています。
白髪が増えるでも、年老いるでもない言葉のチョイスが素敵ですね。
”空想の世界の君”は誰をさしているのでしょうか。
もしかすると実在していた、自分の愛する人だったのかもしれません。
まるで絵画のように美しい存在なのでしょう。
古くなったスケッチブック
乾燥した指先にできた切り傷 鉄の味
古くなったスケッチブックには何を描いていたのでしょうか。
MVのなかにも出てくる水仙の花なのか、空想の世界の君なのか。
”乾燥した指先”。歳をとったことをここでも感じますね。
鉄の味は血の味です。切り傷をなめた時に何を思ったのでしょう。
吹かれた綿毛が浮かぶ
退屈そうな顔をしている
まるで君は妖精のよう
綿毛が浮かぶ季節は、あたたかくて過ごしやすい時期を連想させます。
退屈そうな顔をしていても、妖精のように美しくみえる。
君の存在は近いようで遠いのだと感じますね。
喉元が詰まってしまって
上手に話せなくなって私の言葉 泡になって
音を立てず消えていった
伝えたい言葉はあるのに、うまく話せなくなってしまったことに落ち込んでいる様子が伺えます。
本当の意味で音を立てずに、その言葉は飲み込まれてしまったのです。
それはとても寂しいことのようにも思えますし、もうそこまでやり切ったという気持ちもあるのかもしれません。
誰に何を伝えたかったのでしょうか。
歳を重ねしわが増え
新しいことが減っていく
視覚では測れない愛しさを理解していく
今までのような新しいことが減っていくことに寂しさも覚えますが、歳を重ねることは素敵なことでもあります。
”視覚では測れない愛しさを理解”できるようになるのです。
物事の見方も感じ方にも変化があり、それは素敵な発見でもあります。
失うものがある分、得られることもあるのです。
喉元が詰まってしまって
上手に話せなくなって
君の姿 泡になって
静かな朝 消えていった
最後の時は刻々と近づいてきます。
話すこともできなくなり、大事な君の存在も最後には消えてしまいます。
自分のいる世界と、空想の世界。自分も君のもとへ旅立ちの日を迎えたのでしょう。
静かにゆるやかに、でも着実に老いていることを実感する日々。
それは悲しいことではなく、新しい世界への旅立ちなのですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。
生きることの素晴らしさと最後を迎える時の心情を丁寧に表現した歌詞が印象的でした。
優しく寄り添ってくれる歌声と、ゆっくりと時の経過を感じることができるMVに癒されます。
普段自分の心や身体と対話することはあまりないかと思いますが、この楽曲を聴いて少しでも耳を傾けてみるのも良いかもしれません。
今後もgoat Lifeさんを応援しましょう。