揺れるは幽霊 の「ポイント・ネモ」をご紹介します。
イントロから別世界に誘われるような感覚を覚えます。
透き通る透明感と、彼らの世界観がすーーっと体を包み込み、初めての感覚を味わうイメージですね。
中盤からは激しさが増して、その幅広い表現力に驚きます。
MVでは大切なものが両手からこぼれ落ちるしシーンがあり、歌詞とリンクしていますね。
ここからは歌詞の内容を考察していきます。
歌詞に迫る
遠ざかる後ろ姿
記憶の隅にしまい込んで
最初に消えた声だけは
忘れたくなかったな
自分の元から遠ざっていく姿は寂しさを感じます。
記憶の隅にしまい込むところから、大切な存在だったのでしょう。
「またね」なのか「さようなら」なのかわからないですが、姿よりも先に声が消えます。
その声だけは決して忘れたくないのです。
永遠の別れなのでしょうか。ここでは別れてからまだ再会はしていないのが読み取れますね。
いまはもう 多くは望めない
もう少しだけそこにいてね
昔はもっとその人と一緒にいることや、話すことができたのに、今はそれが叶いません。
なぜいまは状況が変わってしまったのか、直接的な理由はないですが、人生の中でそういう思いを経験することは多々あります。
遠くにいってしまったことは一時的のようですが、会えるまでにはもう少し時間が必要なようです。
日を追うごとに剥がれ落ちる
あなたの仕草 愛おしかった
染み付いて残る癖だけが
遠い日々の道標
一緒にいた日々が尊くて、思い出しては感傷に浸ってしまう日々。
君の癖が、まるで君との思い出や、あの頃の日々への道標のように残っています。
これは二人にしかわからない道であり、誰も辿ることはできないのです。
いまはもう 多くは望めない
もう少しだけ そこにいてね
いまはもう 多くは望めない
またいつか 思い出させてよ
もう少しだけ、君とは離れて過ごさなければならない。
だけど必ず君に会えることを信じているのでしょう。
再会して、君が再び思い出させてくれるときに。
最後に
いかがでしたでしょうか。
透明感のある楽曲のなかにも、芯があり、リスナーの心を揺さぶります。
固定された表現から抜け出し、自由に自分たちの音楽の世界を作り、音の海を泳いでいるような感じですね。
歌詞の中に散りばめられている、記憶や風景から、きっとこうなのだろうなと想像を掻き立てる内容も素敵でした。ぜひ何度も聴いてみてください!






