”私は私を嫌って生きていく”がコンセプトのこの楽曲は、
自分自身の自信の喪失と過去の自分に対する嫌悪を表に出しています。
しかし、自分を嫌っているけれど生きていくところが強さですよね。
暗さもありながら、冷静で大人びた楽曲が胸に響きます。
CAVOさんの声も達観した人生観を歌うにぴったりで、曲の世界観に引き込まれていきます。
夜のベンチで弾き語りをするMVにも注目して聴いてみてください!
歌詞に迫る
※歌詞は曲を聴いて書き起こしたものなので、正確でない箇所がある可能性がございます。
ご了承ください。
ここへきて目指した場所は
光が漏れる闇でした
笑顔で私を褒めたのは才能ないと知ってたから
あぁ すべてを捨てればまっさかさまに
あぁ 何も言わないのはそういう こと
目指す場所は光の世界ではなく、光が漏れる闇の世界。
それは自分のいる場所が例え暗くても、目指すものがある証拠です。
しかし、自分には才能がないと悟っている。
だからこそ笑顔で私を褒めたのは他者ではなく自分自身なのかもしれません。
”何も言わないのはそういうこと”とは、何を指すのでしょうか。
欲に任せてつかんだ手は
いつしか首を絞めていた
前に飛ぶのが上手だった
足でいつしか蹴落としてた
あぁ すべてを捨てて真っ逆さまに
あぁ 何も言えないのはそういう こと
自分の欲のままに行動した結果、それは自分自身の首を絞めることに。
そのような経験をした方もいるのではないでしょうか。
前に飛ぶはずのその足で、蹴落としてしまっていたことに気づきます。
ここで伝えたいのは、欲のために行動した結果、自分を苦しめてしまうこともあるということです。
見れないものは捨て去りましょう
不器用な傷 前に出ていく勇気
叶えられなかった 夢さえいらない
過去の栄光にすがる 汚れた姿も
暗闇の中で叶えたい夢があったのに、その夢さえいらない。
それは才能がないと自分で悟ったことが原因なのでしょうか。
人は過去の栄光にもすがってしまう生き物ですが、それも汚れた姿と表現。
自分自身の中で、結果が出ないことや思うようにいかないことに嫌気がさしてしまったのかもしれません。
あぁ すべてを捨てて真っ逆さまに
落ちてゆきたい
何も言わなかった自分を捨てて
何も起きなかったあの世を超えて
今ある自分を嫌って生きてゆく
自分の中で夢を追うため進んできましたが、思うようにいかず、
過去の自分の行動に落胆している様子が浮かびます。
何も言わなかった自分も、何も起きなかった世界も、その両方を受け入れて生きていく。
自分のことが嫌いだから消えてしまいたい人はいますが、
嫌いな自分も含めて自分自身と前進していく姿が強さを感じます。
最後に
楽曲のタイトルにある『邪の目(ジャノメ)』は、通常は『蛇目』と蛇の目と書きます。
しかし、邪悪な部分もしっかり見据える目として邪の目と表現しているのかもしれません。
暗い印象を与える楽曲に感じますが、その中には生きていく強さと、
夢を追う者の苦しさを描いた奥の深い歌詞です。
人生や世の中における理想と現実を真摯に歌うCAVOさんの唯一無二な曲の世界にぜひ引き込まれてください!