麻桐友恵さんの「4年桜」をご紹介します!
ピアノの音色で始まる、春にぴったりの楽曲です。
今まで自分がいた街に降り立ち、その時の流れに思いを馳せます。
桜が咲く時期と過去の恋を重ねて、4年越しの桜を歌っています。
切なく、優しさのある麻桐友恵さんの歌声が情景をより鮮明に想起させます。
ドラマ風のMVもぜひチェックしながらご視聴ください!
歌詞に迫る
久しぶりに戻った街 まるで知らない景色だ
あの坂を下ったら あるはずの店も
聞こえていた笑い声も 風の音に変わって
新しく過ごす今に 君の顔が浮かんだ
久しぶりとはどのくらいの時間が経ったのでしょうか。
街の景色が変わっていることで、寂しさも少し感じます。
店もなくなり、笑い声も消えてしまったのは、人の賑わいが薄れてしまったことを指しています。
その頃のことを思い出すと、一緒に過ごしていた君のことも蘇ってくるのです。
会いたい気持ちと会えない自分が 言い訳を繰り返して
伝えられなかったあの時の想いは 今どこにいるの
会おうと思えば会えるけれど、会えない理由を自分に作ってしまう。
あの時に伝えられなかった気持ちは一体どんな気持ちだったのでしょうか。
君のことが好きだという気持ちなのか、それともまた別の気持ちなのか。
満開の花びらが空に混ざってく
あぁ、、、ここは僕が知っている街だ
変わってしまっても忘れられないよ 同じ匂いの並木
時が経って街並みは変わってしまっても、桜並木は変わらずそこにあります。
並木の匂いで自分の知っている街だと再認識します。
人の記憶には視覚よりも、聴覚や嗅覚の方が鮮明に印象を与えることもありますよね。
新しく見かけた店もこの街に馴染んでて
僕だけがいなかった 4回目の桜
自分がいない間にできたお店も、この街に馴染んでいる。
それは、自分がいなくてもこの街の時間は進んでいるのだと気づかせてくれることですが、
嬉しくもあり、若干寂しい気持ちにもなります。
4回目の桜とは、自分がこの街を離れてから4年の月日が経ったことを示唆しています。
”僕だけがいなかった”とは、君だけがいたということでしょうか。
待ってて欲しいと言えなかったのは誰の為だったんだろう
まだそこでずっと立ち止まる僕に 優しい風が吹いた
やむを得ない理由なのか、自分だけがこの街を離れなくてはいけない中、
君に待っていてほしい気持ちがあったのに言えなかった。
本来は君の将来を思ってそれを言えなかったとなりますが、
”誰のためだったんだろう”と投げかけることで、もし待っていてくれなかったら・・という
自分への保険をかけての意味合いも含まれているのかもしれません。
満開の花びらが頬をさらってく
見上げた景色は涙色でした
濡れた絨毯 踏み歩く僕は 明日に向かっている
過去のことを思い出して自分の決断が正しかったのか、
もうすでにお互い違う道を歩んでいることに、街の景色の変化を重ねています。
離れたくなかった思いから、やはり涙が出てしまいますが新たな道を進んでいるのです。
満開の花びらが空に混ざってく
あぁ、、、ここは僕が知っている街だ
変わってしまっても忘れられないよ 同じ匂いの並木
終わってしまった春は美しく 僕の心の色をさらって
ただいまと言えたこの場所にずっと枯れない花が咲く
”終わってしまった春”には2つの意味が込められています。
1つは、実際に春という季節が終わること。
もう1つは、君との恋の季節が終わったということです。
それでも自分の心の中に生き続けます。
また戻ってきた街で、いろいろな気持ちが混在しても前を向いていることができるのです。
最後に
桜の季節と恋を重ねるのは、儚くて刹那的で、美しいものだからかもしれません。
人生には様々な分岐点が訪れますが、どうしてもお別れしなくてはいけないこともあります。
この街と君のもとを去ることは辛いことですが、4年越しに帰ってきて今の自分の歩く道を実感し、
そのすべての感情を胸に生きていくところが”人生”を描いているなと感じます。
桜の咲く季節に聴きたくなるこの曲。ぜひご視聴ください。