Mei Semonesさんの「Animaru」をご紹介します。
森の中でギターを弾きながら歌う姿からスタートするMV。
囁くような歌声と、抑揚のあるメロディが特徴的です。
個人の自由や孤独、自分勝手さと罪悪感の間で揺れるような、内面的な葛藤が描かれています。
もっと自由に、単純に、自分らしく生きていたい。そんなメッセージが込められているのではないでしょうか。
唯一無二の彼女の世界観をぜひ堪能してください。
ここからは歌詞の考察をしていきます。
歌詞に迫る
僕のTシャツ
僕の枕
4 stops away from
Your favorite station
身につけているもの、普段使っているもの、それら全ては自分のもので、誰かに決められたものではありません。改めてそれを主張していることに意味があります。
自分の意思決定で今ここにあるものは、とても重要なのです。
”あと4駅で君のお気に入りの駅に着く”
君のお気に入りの駅に、君は住んでいないのでしょう。
でもその駅に行くことは、必然と君を思い出す。素敵なフレーズですね。
I am not a resource
I am not a ribbon
I am not a cardboard box
Not to be lived in
僕は「資源」じゃない
僕は「リボン」じゃない
僕は「段ボール箱」じゃない
住むためのものじゃない
自分は自分であり、その他の何かではないのです。
そう主張することの裏には、自分が何かの道具や手段だと感じることがあるからではないでしょうか。
Not to be critical
First I should see it all
Then I’ll shrug it off
Then you’ll brush it off
批判するつもりはない
まずは全部を見てから
それから無関心なふりをする
そして君も、何事もなかったように忘れる
抽象的な表現ですが、どんなことも最初から決めつけることはしません。
一度全体像を確認したあとで、自分のジャッジが下ります。
批判はせずに、ただ無関心なふりをするという選択肢です。
大切な君に対しても同じように忘れていくのです。
無関心のふりをした先には、忘却が待っているのでしょうか。
I’m sorry I don’t care enough
To make myself a criminal
You should’ve asked somebody else
Cuz I’d never forgive myself
I’d never forgive myself
ごめんね、そこまで気にしてない
だから罪を犯すほどじゃない
誰か他の人に頼めばよかったのに
だって僕は、自分を許せなくなるから
絶対に許せなくなるから
君を忘れること、君からの期待に応えられないことは自分にとってそこまで重要ではないのです。
あくまで自分の気持ちを優先して生きている。忖度せずに、自分に嘘をつかずに。
君の期待に応えてほしいのなら、僕ではなくて他の人に頼んでほしい。
それがリアルな自分の気持ちなのです。
許せなくなるとは、自分に嘘をつくことを指しているのだと思います。
僕はアニマル
生きて食べて
僕はアニマル
考えが単純
僕はアニマル
Cuz I live for myself
I live アニマル
動物は皆シンプルです。
人間のように高度な思考もコミュニケーションも、損得勘定もありません。
そこには自分が生きるために、食べて寝てを繰り返すシンプルな思考のみです。
だからこそ、自分も動物のように生きていく。
自分のために生きて何がいけないのか。
他人の理想や期待をおしつけないでくれ!という気持ちが伝わりますね。
最後に
いかがでしたでしょうか。
現代社会の中で見過ごされてしまう、本来の自分を取り戻すような強いメッセージを感じます。
もっと自分のことを大切に、自分らしく生きていいのだ、と気持ちが軽くなりました。
芸術性の高い楽曲とMVの映像に、自分の中の価値観も揺るがされます。
あなたは何を感じましたか。他の楽曲も素晴らしいのでぜひチェックしてみてください!