うにさん初のオリジナル楽曲です。
伸びやかで、言葉のひとつひとつを大切に歌ううにさんの声は、すぅーっと胸に入ってきます。
「茜」というタイトルの通り、自分の忘れたくないものは茜色に染まりながら残ります。
ふと見上げる空が茜色の時は、大切な思い出が蘇るのからなのかもしれません。
クリエイターとして活躍するうにさんの楽曲の世界観に浸ってみてください!
歌詞に迫る
季節の変わり目をいつも待っていた
何かが変わる気がして低い雲追いかけはしゃいでいた
それだけでよかったのに
季節の変わり目は、日常に変化を及ぼします。
何かが変わればいいのに、と期待しながら過ごした幼少期の頃。
そんな淡い期待をしながら雲を追いかけていた頃と今は違う場所にいることがわかりますね。
たまらないほど大人になりたかった
退屈な日々も いつか華やぐだろう
そんな幻想を抱いていた
大人になれば何か変わるだろうか、だから早く大人になりたいと思う日々。
退屈な日々に変化が起きることを望む自分と、実際に大人になってから見える現実のギャップに
”幻想”だったのだと思い知らされます。
忘れたくないものは 茜色に染まる
落ちてくる空だけが僕を優しく包む
忘れたくないものとは何なのでしょうか。
人それぞれに大切な思い出や忘れたくないものは様々ですが、
茜空を見ると懐かしさを感じるのは普遍なのかもしれません。
いつだって茜色の空をみると、そこに大事なものを思い出せるのです。
陽炎揺らいで見えた姿は少し背が伸びていた
幼少期かたら見ていた自分の影が、気づいたら背が伸びている。
そんな気づきに自分の成長と時の流れを感じます。
ふとした瞬間に時の流れを感じることはありますよね。
嬉しくも少し寂しくなったり。。
季節も景色も移り変わっていくのに僕だけ子供のままで
進まなきゃ過去には戻れはしないけど
飛び込んだ世界は僕らを待っているよ
背が伸びていることで成長を感じはしますが、自分の心の中だけは子供のままなのかもしれんません。
周りはどんどん大人へと成長している中、自分だけ取り残されているような感覚が襲うことはありますよね。
しかし、過去を慈しむためにも前進しないとできません。
世界が僕らを待っているというポジティブな表現に、心が救われます。
溢れてしまうんだ 泣きたくなるほど
僕が見てきた空が こんなに綺麗だから
溢れるのは涙ではなく、過去の大切な思い出への気持ちでしょうか。
綺麗な空が現すのは、きっと自分の大切なものたちです。
喜びも悲しみも茜色に染まる
新しい風を受けてまた歩き始める
つまり大切なものは、今まで生きてきた自分の人生、証なのです。
嬉しいことも、悲しいこともすべて茜色に染まるのであれば、
自分の人生そのものが輝かしく、大切なものということですね。
そしてまたこの先の人生を、新たな風のもと歩んでいきます。
最後に
うにさんの想いが散りばめられた温かい楽曲「茜」。
誰もが茜色の空に過去や、昔の思い出を投影したことがあると思います。
帰り道に茜空をみたらぜひこの楽曲を思い出して聴いていただきたいです。
大人になりたかった幼き日の自分と、大人になってから見る空。
そこにはいつも大切な思い出があり、消えることはありません。